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先日三州瓦の某メーカーが瓦を焼く窯と生産ラインを新調し、それに伴う竣工式に招待され、新しい生産ラインの見学をしてまいりました。その時の写真をもとに瓦がメーカーでどのようにしてつくられるかご紹介したいと思います。
 瓦の産地は大きな工場から家族経営の小さな工場まで全国津々浦々にありますが、「三大産地」として、愛知県(三州瓦)、兵庫県(淡路瓦)、島根県(石州瓦)が有名です。今回見学に訪れたのは、愛知県三州瓦の大きな瓦メーカーです。三州瓦は全国でも生産量はトップで瓦製造業界はこの三州瓦の業界を中心に動いています。この大きな工場ではこのたび最新の生産ラインを導入し、このラインだけで月産130万枚製造可能にしました。130万枚というとピンときませんが、一般住宅の一棟あたりの屋根葺き上げ枚数の平均が1200枚から1500枚くらいですから、約一般住宅1000棟分を1ヶ月に生産していることになります。燃油価格の高騰にともないメーカーの生産コストを圧迫する中、生産ラインの効率向上と、品質向上のたゆまぬ努力で工事店やエンドユーザーに何十年家を守り続けてくれる‘瓦’が供給されているのです。
このメーカーで最新導入された生産ラインを写真をもとに順に説明しますので皆様も一度 ご覧になってください。



この写真は煉られた土を長い板状にしたものを瓦の大きさにカットされたものが流れてきています。写真にはありませんが、この工程の前に瓦に適した土類をブレンドし、土練機でこね粘土を長い板状にする工程があります。そしてこのように順番に作業工程をこなし 最終は梱包までをオートメーション化し1つの作業にしています。


瓦のサイズに切られた粘土を実際の瓦の形にプレスし、釘穴まで開けています。このように窯で焼く前の瓦を白地といいます。


白地の状態の瓦です。写真は平板瓦です。上部の爪は吹き上がり防止用のフックです。


白地の瓦に釉薬をつけたものが1枚づづ流されています。釉薬は薄い茶色のような色ですがこれを窯で焼くとなんと黒色になるんですよ!


写真は当社の専務です。工場内は写真のラインの裏側にこの瓦を焼く窯が併設されており 場内はこの窯の熱で蒸し風呂のようにムンムンとしております。


一面に並んでいるの窯で焼き上げられた瓦がでてきたところです。白地に釉薬をつけたときの色とは違い真っ黒の瓦に焼き上げられて出てきました。窯の写真はありませんが、写真奥の壁の向こうに何百メートルものトンネル窯があり斜め焼き方式といわれる方法で焼かれています。焼成温度は約1100℃にまで達します。


こうして焼き上げられた瓦は最終の品質チェックが行われ、写真のように4枚を1束として結束されていきます。


写真のように運送用にパレット梱包されて、出荷準備されます。


生産ラインではこのように土練りから梱包までのほとんどの工程をオートメーション化することでコスト削減と製造時間の短縮を実現しているようです。
このように瓦は表面を塗装したものではなく、焼き物ですから表面塗装の塗り替えが必要ありません。原料も天然の粘土ですから現在の環境の時代にはふさわしい、地球にやさしい自然素材といえます。瓦屋根は古くから今日まで屋根材として使われ続けた実績と、独特の暖かさ、性能、美観があり長く日本の文化として残されてきた良さがあるのだと思います。瓦屋根のこと少し分かって頂けましたか?(^.^)/~~~